株主総会の運営にあたっての留意点
1 適法な運営
株主総会は、会社法で定められた①決議事項について採決し、②報告事項について報告がなされる場です。
このような株主総会において、最も重要な点は、適法に株主総会を運営することです。株主総会の決議に瑕疵があれば、その決議は取り消されてしまいます。
取締役選任決議が取り消されてしまえば、経営を指揮する取締役が不在となるなど、会社経営に大きな支障を生じさせ、経営上重大なリスクとなります。
そのため、会社の健全な運営を確保するには、適法な株主総会の運営は最も重要な点です。
2 取締役会提出議案の可決を図るための運営
株主総会においては、取締役会が提出する議案が可決されることが重要です。安定株主だけで決議に必要な議決権数を確保できていない場合、取締役会として提出した議案が可決されるよう、最大限の努力をする必要があります。
3 企業価値をより高める運営
株主総会は、レピュテーションを向上させる場でもあります。近年、株主総会における株主の発言は増加傾向にありますので、株主からの質問に対して、説得力ある回答をすれば、会社の評価を高めることに繋がります。
株主総会のための事前準備
株主総会の準備としては、株主総会に提出する議案の検討、招集通知・シナリオ・想定問答の作成等が重要となります。このいずれについても、事前にリーガルチェックを行うことで、適法な内容であるか、最新の法律改正に対応できているかといった点の確認ができます。さらには、株主総会の前に、リハーサルを行うことにより、株主総会の当日において、
株主総会当日の運営
株主総会の当日は、適法な株主総会を運営するうえでは、●役員の説明義務を果たすこと、●動議の処理を適切に行うこと、●質疑打切りのタイミングを適切に行うことの3点が重要なポイントになります。この3点を、きちんと押さえることで、株主総会の決議が取り消されるというリスクを最小限にしていくことが可能となります。
顧問弁護士の活用法
顧問弁護士であれば、継続的に会社様の株主総会に関わっていることが多いため、従前の株主総会の経験値を踏まえた対策や会社に対して敵対的な株主に対しても、適切な対応ができることが多いといえます。
そして、株主総会の当日は事務局として立ち会うことで、経営者様を全面的にバックアップすることが可能となります。特に、株主総会当日の緊張した場面において、予期しない動議や質問にも安心して対応することができます。
そして、株主総会当日だけではなく、株主総会に向けたリハーサルにも弁護士が参加することで、株主総会の議事運営について、具体的なアドバイスを行うことが可能となります。
さらに、その下準備として、株主総会提出議案、招集通知、株主総会のシナリオ、想定問答のリーガルチェックを行うことで、法的な瑕疵がない株主総会を実現することが可能となります。
当法人では、株主総会の豊富な経験とノウハウを有する弁護士が所属しているため、株主総会の準備・運営に関して、全面的にバックアップしていくことが可能です。